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君はどの大学を選ぶべきか?



学部学科選び入門 Part-4

農学・水産学・獣医学系統~農、畜産、獣医、水産学部など~

 
土地の砂漠化、オゾン層の破壊、熱帯雨林の減少、地球温暖化などの環境問題から、人口増加による食糧危機など、地球規模の問題が山積している現代、この状況の打開に期待されているのがこの分野です。最近では、クローン技術やバイオテクノロジーなどの最先端の研究が注目されています。

地球の未来を変える最先端の研究

 
アジア・アフリカを中心に世界人口が爆発的に増え続けている一方で、人口の約三分の二が飢饉や食糧難に直面しています。

 地球規模の危機を回避するため、農学系の学部では、バイオテクノロジーや遺伝子工学、環境科学などについて幅広く研究しています。多くの大学では、学科別に農業、水産業、林業、畜産業と獣医学に分けています。

 農業系の学科には、農学のほかに、農芸化学や農業工学、農業経済学など、幅広い分野があるため、分野別にコースを細分化している大学もあります。遺伝子操作やバイオテクノロジー、植物の品種改良による増産、砂漠の緑化などの研究は、食糧問題や環境保全に直接関わる手段として期待されています。

 林業について学ぶ学科には、森林科学や生物環境、地域生態システムなどがあり、減少を続ける熱帯雨林や地球温暖化、砂漠化防止などをテーマに研究が進められています。最近では、枯渇の恐れがある石油や石炭などの化石燃料に代わるエネルギー資源として、生物が作り出す資源を利用するバイオマスに注目が集まっており、林業系の学科では、これらについても詳しく学び、環境調和型の生物資源の開発を実践しています。

 畜産業では、家畜・家禽類に関連した知識・技術を修得します。家畜の飼育や疾病治療にとどまらず、施設の建設や生産物の加工・流通など、さまざまな産業と関わりがあるため、大学独自のカリキュラムで、広い領域を総合的に学んでいます。

 一方、医学部や歯学部、薬学部と同様に六年制を採用している獣医学では、産業動物(牛・豚・馬など)や伴侶動物(犬・猫)の疾病の予防と診療について学びます。最近では、BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザなどの解決に向けて、獣医学への期待が高まっています。

 海や川、湖などの水圏にある生物資源や海洋環境について学ぶ水産系の学部・学科では、学内での実験・演習科目のほか、練習船による実習を設けている大学もあります。一般的には、コースや専攻として設置している場合が多く、水圏にある生物資源を増やしたり、海洋環境を整える研究を行っています。



医学・歯学・薬学・看護学系統~医、歯、看護、保健、薬学部など~

 
生殖医療や移植医療、遺伝子医療など、現代の医学は劇的なスピードで進化しています。医療の現場において「生命の質(Quarity of Life)」が問われるようになった現在、高度な技術や専門知識を養うだけでなくコミュニケーション能力や倫理観、豊かな人間性を備えた質の高い医療人の養成をめざした教育が行われています。近年、医師不足が深刻化しており、その対策の一つとして、医学部の入学定員の増加などの措置がとられました。

専門知識・技術を身につけ、医療人としてのコミュニケーション能力と倫理観を養う

 
医学部のカリキュラムは、教養教育・臨床前教育・臨床実習の三つに分けられます。1年次では、一般教育科目を中心とする教養教育や、リハビリ施設や老人医療施設などの医療現場で実習を行い、倫理観や医師としての心構えを身につけます。

 2~4年次では、基礎医学や臨床医学などの臨床前教育を受けます。この期間は実験・実習も多くなり、4年次には、その時点での学生の知識や技能、態度などを評価する全国共用試験が実施されます。これはCBT(知識テスト)とOSCE(臨床能力の実地テスト)で構成され、合格しないと5年次からの臨床実習には進めません。

 5・6年次は臨床実習が中心となり、6年次に医師国家試験に合格すれば医師免許を取得できます。卒業後は、全国の大学病院で2年以上の臨床研修が必修化されています。

 歯学部も医学部同様、6年制です。一般教養科目を履修し、基礎歯科医学や臨床歯科医学を学んだ後、5、6年次に臨床実習が行われるのもほぼ同じで、卒業後は1年以上の臨床研修を経て、一人前の歯科医師となります。

 また、最近の口腔医療は、虫歯の治療を中心としたものから、歯の色を白くするホワイトニングや歯列矯正、顎関節症の治療など、患者の多様なニーズを満たす治療へと領域を拡げています。さらに、スポーツとの関わりも深いため、近年ではスポーツ外傷の予防・軽減や競技力の維持・向上を助けるスポーツ歯学の外来を設けている大学病院もあり、こうした幅広い知識を養うために、大学院に進学する人も増えています。

 看護学は、大学の場合は4年制、短大の場合は3年制の課程で学ぶことができます。 教育内容は、幅広い視野と豊かな人間性を養う教養科目と高度な看護スキルを身につける専門科目、実践力を養う実習で構成されています。卒業とともに看護師の国家試験受験資格が得られるほか、保健師や助産師の受験資格、高校教諭や養護教諭などの教員免許が取得可能です。


臨床薬剤師を育てる6年制課程と、薬学研究を行う4年制課程

 
薬学を学ぶ学科には、6年制と4年制課程があります。

 医、歯学部と同じ6年制課程は、薬学科や医療薬学科などの名称で、臨床薬学と医療薬学に重点を置いた教育を行っています。1年次で教養科目や基礎科目を中心に履修し、2年次より本格的に専門科目を学びます。4年次には共用試験が行われ、合格すれば5年次に病院や薬局での約半年間の実務実習を受けます。6年次には卒業研究を進めるとともに、薬剤師国家試験の合格を目指します。

 一方、4年制課程は6年制課程の薬学科と区別するために、"薬科学科" や"生命薬科学科""創薬科学科" などの名称を採用しています。生命科学や創薬科学を基盤とする薬の研究に重点を置いたカリキュラムで、大学院進学を視野に入れた教育を行っています。薬剤師国家試験受験資格は得られませんが、製薬会社や大学で研究・開発に携わる人材、医薬情報担当者(MR)など、進路は多岐に渡っています。



医療技術系統~保健、保健衛生、医療技術、医療衛生学部など~

 
今、専門技術の修得をめざす受験生の人気を集めているのが医療技術系統です。以前は専門学校や短期大学でしか学べませんでしたが、近年、4年制大学での新学部・学科の開設が増えています。医師や看護師、薬剤師とともに、高度化・複雑化する現代の医療現場を支える医療技術のプロフェッショナルを育成しています。

新時代の医療を支える高度な技術を修得

 
医療技術系統の学部は、国家資格に直結したカリキュラムが特徴です。その内容は、対人ケアが中心のリハビリテーション系と、医療機器を扱う検査系に分けられます。 リハビリテーション系の資格には、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士などがあります。

 理学療法士は、けがや病気、老化などによって身体に障害を抱える人たちの日常生活への復帰を支援します。ひじ・膝の曲げ伸ばしや歩行訓練などの運動療法と、マッサージや電気・光線・温熱などを使う物理療法があり、これらを組み合わせて治療を進めます。

 作業療法士は身体や精神に障害をもつ人の社会復帰を助ける専門家です。入浴や食事などの日常的な作業のトレーニングや手工芸・陶芸・ゲームなどの趣味や遊びをとおして、心身ともに自立した社会生活を送る力を取り戻し、患者の社会生活能力の回復を助けます。言語聴覚士は、言葉によるコミュニケーションに障害のある人に対し、専門的な検査・訓練・治療を行います。さらに、視能訓練士は、斜視・弱視の訓練・治療や視機能の検査に携わります。

 "超高齢化社会" を目前にして、リハビリテーション分野の有資格者が担う役割は拡大しています。就職先は、病院、診療所、リハビリテーションセンターのほか、介護保険制度の導入により、訪問介護での活躍も期待されています。

 検査系の資格には、臨床検査技師、診療放射線技師、臨床工学技士などがあります。

 臨床検査技師は、病院で患者の血液検査や心電図検査、尿検査などさまざまな検査を行う専門家です。これらの検査結果に基づいて、医師は診断を下したり、治療の方針を決定します。診療放射線技師は、X線や超音波、MRIといった最新の画像診断装置を駆使して検査をしたり、放射線機器等の管理を行います。また、臨床工学技士は、生命を維持する人工呼吸器や透析装置、人工心肺などの操作や保守点検業務などに従事。医学と工学にまたがる知識が求められています。

 以上の資格取得を目指す医療技術系学部では、全体的に理系の科目が多いのが特徴です。また、医学部や看護学部を併設している大学では共同実習も実施しており、チーム医療の実際を学ぶシステムが整っています。
 

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